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世田谷美術館コレクションによる アンリ・ルソーと素朴な画家たち いきること えがくこと

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「素朴派」。それは、正規の美術教育を受けず、理論や技術とは無縁に「描きたい」という心の衝動に従って作品を創造してきた画家たちの呼称です。
この度、「素朴派」の代表格とされるアンリ・ルソー(1844-1910)をはじめ、素朴な画家たちの作品をご紹介します。

ルソーは、その類い稀な想像力により、写実と幻想の交錯する独創的な絵画世界を生み出しました。パリ市税関に勤務するかたわら40歳頃から絵を描き始めた彼は、当時の一般からの無理解とは別に、ピカソなどの前衛美術家や、美術批評家で画商・コレクターでもあったヴィルヘルム・ウーデによって見出されて知られるようになります。
その後、ルソー、アンドレ・ボーシャン、カミーユ・ボンボワ、セラフィーヌ・ルイ、ルイ・ヴィヴァンら、5人の独学の画家を紹介する展覧会『聖なる心の画家たち』をウーデが開催。純粋無垢で独自の存在感を示す素朴な画家たちと、その作品への関心は高まっていきました。そして美術が高度に専門化されていくなかで、それとは異なる美術のあり方、その存在に対する気づきが、フランスからヨーロッパ全域、アメリカへと広がっていきます。

本展は、開館時から「芸術と素朴」について問い続けてきた世田谷美術館のコレクションより、アンリ・ルソーを中心とする素朴派の原点、そしてその多様な広がりや影響を紹介するものです。
表現へのやみがたい欲求によって描かれ、アカデミックな美術教育に基づく作品とは異なる魅力を宿し、近現代美術へも大きな影響を与えた「素朴な画家たち」。彼らの作品を通して、人間の心の奥底に潜む限りない創造力や深い精神性、そして芸術作品が持つ大きな力を感じていただければ幸いです。

アンリ・ルソー≪フリュマンス・ビッシュの肖像≫1893年頃
アンリ・ルソー≪フリュマンス・ビッシュの肖像≫1893年頃

アンドレ・ボーシャン≪花≫
アンドレ・ボーシャン≪花≫



■開催期間:2011年11月5日(土)~2012年1月9日(月)
■会場:笠岡市立竹喬美術館
■ホームページ:http://www.city.kasaoka.okayama.jp/site/museum/
■住所:岡山県笠岡市6番町1-17
■お問合せ先:0865-63-3967

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