17世紀初頭、佐賀・有田地域において日本初の国産磁器として誕生した伊万里焼。その創始は、豊臣秀吉の文禄・慶長の役(1592-98)の際に連れ帰られた朝鮮人陶工伝来の製磁技術にあると考えられています。1610年代から色絵の登場する1640年代までに生産された製品は「初期伊万里」と呼ばれ、形の歪み、フリモノの付着や窯キズ、素地や染付の不安定な発色などの特徴に、草創期らしい技術の未熟さが表れています。また装飾の面では、当時国内で需要の高かった中国磁器に倣い、早期から染付技法が用いられ、描かれた意匠にもその影響が見受けられます。
当初磁器(伊万里焼)は、陶器(唐津焼)と同窯で焼成されていましたが、寛永14(1637)年の佐賀鍋島藩による窯場整理・統合政策後、磁器中心の生産体制が確立されました。この政策以降、技術の向上により、皿や瓶類に加えて口径40㎝を超える鉢などの大作も製造されるようになったと考えられています。
今展では、初期伊万里約80点と窯跡出土陶片をあわせて展示し、磁器の誕生からその品質向上に注力した17世紀前半の伊万里焼の様相をご紹介致します。
■開催期間:2015年4月4日(土)~2015年6月21日(日)
■会場:戸栗美術館
■ホームページ:http://www.toguri-museum.or.jp/tenrankai/index.php
■住所:東京都渋谷区松濤1-11-3
■お問合せ先:03-3465-0070
■開催期間:2015年4月4日(土)~2015年6月21日(日)
■会場:戸栗美術館
■ホームページ:http://www.toguri-museum.or.jp/tenrankai/index.php
■住所:東京都渋谷区松濤1-11-3
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