黒は、数ある色のなかでも不思議な存在です。そのまま黒い色を表わすこともありますが、光の届かない闇や暗さ、つまり色さえも見えない状態を表わすこともあり、さらには線描のように存在を際立たせることもあります。
日本画で用いる代表的な黒色は墨ですが、岩絵具にも黒色はあります。そして、墨も岩絵具の黒も、黒色は一様ではありません。青っぽい黒、茶色っぽい黒、漆黒のような黒、そしてキラキラ光る黒。黒は、とても表情が豊かな色なのです。
それだけではありません。絵画では、その濃淡によって明暗を表わし黒の階調による作品世界を作り上げ、線描にすると立体をかたどる輪郭となり、対象の周囲をぼかして隈取ることで存在を浮き立たせ、明暗、影をも表わすなど、実に多彩な姿を見せます。そして、書になると筆記の軌跡となり、そこに筆の上下左右の動きさえも閉じ込めます。色ばかりか、明暗、深浅などをも表わすことのできる黒は、色彩の再現とは異なる次元で表現を可能にする不思議な色なのです。
本展覧会では、絵画、書の黒に焦点をあて、その多彩な表現をご紹介します。
■開催期間:2016年11月16日(水)~2017年1月15日(日)
■会場:高崎市タワー美術館
■ホームページ:http://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2016100100012/
■住所:群馬県高崎市栄町3-23
■お問合せ先:E-mail tower-museum@city.takasaki.gunma.jp Tel.027-330-3773
■開催期間:2016年11月16日(水)~2017年1月15日(日)
■会場:高崎市タワー美術館
■ホームページ:http://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2016100100012/
■住所:群馬県高崎市栄町3-23
■お問合せ先:E-mail tower-museum@city.takasaki.gunma.jp Tel.027-330-3773