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大垣市郷土館所蔵品展『書の巨人、岩越雪峰と大野百錬展』

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◎所蔵品展『書の巨人、岩越雪峰と大野百錬展』 岩越雪峰と大野百錬はともに、大垣が生んだ明治・大正・昭和を生きた代表的な書家です。高い精神性がにじみ出る書は大いに評価され、書道界の巨星としてその道を究めるとともに、日比野五鳳など後進にも大きな影響を与えました。 二人は同時代の人として互いに磨き合って精進したと思われ、並んで写る写真にその親交の深さがうかがえます。二人の書家の絶妙な筆跡を、ごゆっくりご鑑賞下さい。 【会期】11月21日(土)~12月20(日) 【開館時間】9:00~17:00(入館16:30まで) 【休館日】毎週火曜日、11月25日(水) 【入館料】一般100円、高校生以下無料 ◎大野 百錬(おおの ひゃくれん)1864~1941  作品:『詩書五絶』ほか11点  大垣藩士・大野十助の二男として生まれ、本名を鉄之助、号を百錬、別号を水竹山人という。幼少は苦しい家計の中で育ち、小僧に出された。13歳で藩校の儒学者・野村藤蔭に漢書を学び、18歳で初等小学校教員検定に合格すると、翌年から大垣興文学校、大垣六街小学校(現在の興文小学校、東小学校)に勤務した。郷土の教育に力を注ぐ一方、勤務の傍らジェームズ・チャペルに英語を、菱田海?に漢学を学び、独学で書道の研究にも取り組み始めた。  大正8(1919)年55歳の時、24年間務めた大垣中学校を退職し、書道家としての本格的な第一歩を踏み出した。草書を得意とし、平安書道会・関西書道会・日本美術協会などの書道展において高く評価され活躍の場を広げるとともに、各書道団体や国際的な展覧会の審査員も務めた。  「書は心画なり」。これが百錬の哲学である。書の向上のためには精神の修養が大切であると、自らも努力し続け数多い弟子を輩出した。かな書きで有名な神戸町出身の故日比野五鳳も、その姿に感銘を受け影響された人である。著書に『海?遺稿』、『西濃人物誌』、『草書飲中八仙歌』などがある。 ◎岩越 雪峰 (いわこし せっぽう) 1869~1949  作品:『和気満堂生祥』ほか9点  大垣市西外側町の出身で、書道家であり美術鑑定家である。大垣藩士・脇水貫一、ぬい夫妻の二男として生まれた。名は彦次郎(瑛)、号を聴雪、雪峰という。  幼時から絵筆を採って超凡の才を認められ、郷校(岐阜県華陽学校大垣分校)を卒業後、画家を志し京都府画学校に学び、その後東京に出て、当時新しい分野の洋画・油絵の研究のため原田直次郎の画塾 鐘美館に学んだ。  東京での下宿生活中に脚気を患い、ついに断念して帰郷した。そして、明治29(1896)年に開校した大垣中学校に、教員として迎えられる。明治30年に羽栗郡松枝村長池(現在の笠松町長池)の旧家岩越家を継ぎ、中年からは書道の研究に傾注した。初めは、その道の権威であった日下部鳴鶴に師事して書法を研鑽したが、以後は筆意を独自に窮めた。  晩年は大日本書道作振会および泰東書道院の審査員を務め、同郷の大野百錬とも親交が深く、書画の寄せ書きの合作も何点か遺している。書画をもって終生その研磨に打ち込み、自ら一家の風を完成していくことを目指した人生であった。

■開催期間:2015年11月21日(土)~2015年12月20日(日)
■会場:大垣市郷土館 1階 郷土美術室
■ホームページ:http://210.172.214.172/devuser/bunka/news/data_976.html
■住所:岐阜県大垣市丸の内2丁目4
■お問合せ先:E-mail kyoudokan@dolphin.ocn.ne.jp Tel.0584-75-1231

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