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山口蓬春記念館20周年特別展Ⅳ-エピローグ- 『山口蓬春と葉山 ―葉山町所蔵作品による蓬春と葉山ゆかりの画家たち―』

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山口蓬春記念館は、平成3年(1991年)10月15日に開館し、平成23年度に20周年を迎えました。
そこで、平成23年9月から平成24年5月にかけて、当館では『山口蓬春記念館20周年特別展Ⅰ~Ⅳ』を開催しています。蓬春生誕の地・北海道から始まり、その生涯と画業の変遷を新たな研究成果に基づいて展観してきた最終展では、終焉地・葉山に着目します。

山口蓬春(1893-1971)は、昭和22年(1947)に疎開先の山形から葉山町堀内にあった山﨑種二の別荘を仮住まいとします。このことがきっかけとなり、翌年には、葉山町一色にあった邸宅(現山口蓬春記念館)を購入し、移住。戦前の邸宅と同じように東京美術学校の同窓で友人である建築家・吉田五十八(1894-1974)に画室の新築や邸宅の増改築などを依頼し、自らの生活空間を調えました。
以後、この地は蓬春の終の住処となります。戦後の数々の名作を生み出すと共に、昭和25年(1950年)の日本芸術院会員就任、昭和41年(1966年)の文化勲章受章など、画壇での輝かしい活躍を支える場所ともなりました。

本展が焦点をあてる「葉山」は、温暖で風光明媚な地で、明治以降、御用邸をはじめ、多くの財界人や文化人の別荘が建てられました。また近隣の鎌倉には、画壇の先達である鏑木清方や前田青邨などが居を構え、蓬春の日記からは、それら文化人や芸術家らとの交流を窺うことができます。
海と山に囲まれ、陽光溢れる葉山の自然は、蓬春の画世界に新風を吹き込み、そして葉山を中心とした文化人らとの交流からは知的好奇心を刺激され、自らの画業を更に深めたと言えるでしょう。その環境のなかで蓬春がどのような画業を展開していたのか――。葉山町所蔵作品を通じて、蓬春の作品世界の行方を探ります。

山口蓬春≪春光≫ 1931年 葉山町蔵
山口蓬春≪春光≫ 1931年 葉山町蔵

山口蓬春≪鯉≫ 1939年 葉山町蔵
山口蓬春≪鯉≫ 1939年 葉山町蔵

山口蓬春≪首夏の花≫ 1952年 葉山町蔵
山口蓬春≪首夏の花≫ 1952年 葉山町蔵



■開催期間:2012年3月30日(金)~2012年5月27日(日)
■会場:山口蓬春記念館
■ホームページ:http://www.hoshun.jp/
■住所:神奈川県三浦郡葉山町一色 2320
■お問合せ先:046-875-6094

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