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Channel: 注目の展覧会|OCNアート artgene.(アートジェーン)
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無常なること 中野弘彦 展

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 1927年、山口県に生まれた中野弘彦は京都で育ち、京都市立美術工芸学校(京都市立銅駝美術高等学校)で日本画を学び、その後大学で哲学を専攻します。若い頃からハイデガーやニーチェに傾倒していた中野弘彦は、その作品にも独自の哲学が貫かれ「絵とは何か」「人間とは何か」という問いを常に自問自答し、探し続けた軌跡がうかがえます。  また中野弘彦は、藤原定家や鴨長明、松尾芭蕉や種田山頭火など先人の遺した言葉を通して、自らの思想を絵画化し、現代における表現の可能性を試みてきました。  画家は、絵に対しての確たる自分の考えを持つべきであると、常に語っていた中野弘彦の言葉が表すように、作家は一人の思想家であるといえます。そして、中野弘彦の作品の根底にはいつも「無常」という命題があります。  あらゆるものが画一化され、自分の表情を失いかけている現代にあって、絵画における思想と造形の接点を追及し、ひたむきに生と死の根源を見つめようと、真摯に制作を続けてきた孤高の画家でした。  本展では、絶筆をはじめ、屏風など作品約50点を展覧いたします。この機会に是非ご高覧下さい。

■開催期間:2015年1月23日(金)~2015年3月22日(日)
■会場:何必館・京都現代美術館
■ホームページ:http://www.kahitsukan.or.jp
■住所:京都府京都市東山区祇園町北側271
■お問合せ先:075-525-1311

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